私は、基本的に街におりるたびにブログを更新している。
そう、街におりるたびに。
おそらく、街まで歩いていると思っている人が多いのではないだろうか。実はそうではない。多くの街は、トレイルと一般道路が交差する地点から、10〜20mile(約16〜32km)ぐらい離れている。とてもじゃないが歩ける距離ではない(PCTのほうが歩ける距離じゃないだろ!というツッコミはさておき)。公共交通機関などはない。手段はひとつ、ヒッチハイクである。
私は、ヒッチハイク未経験者だ。できる自信もない。なぜなら、どこの馬の骨か分からない輩を乗せてくれる人など、そうそういるとは思っていないからだ。私がドライバーだったらどうだろうか?ハイカーが大人の男だとしたら、何かされそうでちょっと怖い。じゃあ、女性ならいいのかと言えば、停まったとたんにコワモテの男性が出てくるんじゃないかと勘ぐってしまう。なら、子どもなら安心かと思いきや、犯罪大国アメリカのガキをナメてかかるわけにはいかないのである。
とりあえず、初回のヒッチハイク(5月初旬)は他のハイカーに便乗することに。苦労すると思っていたら、意外や意外、あっさりつかまるものである。毎年この時期はPCTハイカーが街に訪れるので、それを知っているドライバーも多いのだ。すっかり安心した私は、以来、自信満々に親指を立て、難なくヒッチハイクを成功させている。
もちろん、コツはある。ここで、超個人的PCTヒッチハイク三種の神器を紹介したい。
まず、一つ目。

これは定番である。ハイカーであることを分かってもらうためには、必須のアイテム。現地の人いわく、“バックパックなし&ヒゲを生やしている”人は、ホームレスとしか思われないとのこと。
つぎに、二つ目。

キックオフパーティーで、PCTハイカーに無料で配られたバンダナ。PCTハイカーのシンボルであり、かつヒッチハイクで街に行きたいことが伝わるアイテムである。
そして、三つ目はこれ。

ドライバーの目にとまるためには、目立つのがイチバン。というわけで、これだ。まだ一回しか使用していないのだが、そのときはすぐさまヒッチできた。これのおかげかどうかは定かではない。たまたま一緒にいたアメリカ人ハイカーに奇異なまなざしを向けられたので、“ジャパニーズ・オルタネイティブ・ハット”だと言ってやった。
最後に、ヒッチハイク風景(6月上旬のもの)を紹介してこのブログを締めたいと思う。
※906.6mile(約1450km)地点の街、Mammoth Lakesより。